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化粧品とマナー

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化粧品は美しさだけでなくマナーでもあります。 化粧品は、単に自分を美しく見せるためのものではありません。 社会の中で人と関わる以上、そこには「マナー」という視点が必ず存在します。 OEM の現場で多くのブランド様と向き合う中で感じるのは、 売れる化粧品には共通して「他者への配慮」が設計されているということです。 今回は、見落とされがちな「化粧品とマナー」についてお伝えします。   1. 香りは印象をつくるが、強すぎると逆効果。   香りはブランド価値を高める重要な要素です。 第一印象や記憶に残る体験をつくる上で、非常に有効な手段でもあります。 しかし一方で、香りは「自分では気づきにくい」という特徴があります。 ・オフィス ・電車やタクシー ・医療機関やサロン ・冠婚葬祭 ・レストラン こうした空間では、強すぎる香りは不快感につながる可能性があります。 お鮨屋のカウンターで香水やヘアスプレーの香りの強い方が隣に座られたら本当に残念に思います。「香水を控えてください」と貼り紙をしている日本料理店を見たこともあります。 実際に OEM 開発でも、「香りを控えめにしたい」「無香料にしたい」というご相談は多いです。 これは単なるトレンドではなく、周囲への配慮というマナー意識の高まりの表れです。香りの設計は、良い香りかどうかではなく『どの距離で、どの強さで感じるか』まで考える必要があります。   2. TPO に合わせたメイクは信頼感を築く   メイクは自己表現の一つですが、同時に「相手にどう見られるか」というコミュニケーションツールです。何のためにメイクをしているか考えるとわかることです。誰かに会う前のメイクは単に美しく見られたいだけでなく、相手にどう思われたいかを考えているからでしょう。 役職のある方だと威厳や信頼感を重視しますし、授賞式など舞台に立つ場合は遠くから見ても美しいメイクをします。 ・ビジネスシーンでは清潔感と信頼感 ・商談では誠実さと落ち着き ・プライベートでは個性やトレンド感 ・デートでは美しさ・かわいらしさ ・日常では若さやコンプレックスを隠す ・食事前は落ちにくさやグラスやカップへの色移り防止 ...

洋服vs化粧品

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洋服で魅せるか、肌で語るか。 「人は見た目が 9 割」と言われる時代。 その見た目を作る要素は、大きく分けて 3 つあります。   1.洋服・アクセサリー(ファッション) 2.肌・ボディ(スキンボディケア・メイク) 3.髪(ヘアケア)   では、限られた予算と時間の中で、どこに投資するのが最も賢いのでしょうか。 化粧品 OEM の現場で数多くのブランドと向き合ってきた立場から、 その本質をお伝えします。   1. 洋服は「一瞬の印象」を作る ファッションは、最も即効性のある外側の演出です。 トレンドやブランド、シルエットによって、第一印象を短時間で引き上げることができます。 高級なハンドバッグやジュエリーは瞬間の圧を醸し出します。 ただし、ここには大きな特徴があります。   それは「脱げば消える価値」であること。 どれだけ高価な服を身につけていても、肌が荒れている・清潔感がない・髪が整っていない等の要素が見えた瞬間に、印象は簡単に崩れます。 一瞬華やかに見えた人をそばで見ると、 髪や肌が汚いと落胆は大きく、むしろマイナスに大きくメーターがふれます。 つまり洋服は「プラスの加点」ではあるが、 ベースの質を補うものではないという位置づけです。   2. 肌は資産化できる 一方で、スキンケアやメイクはどうでしょうか。   肌は、日々の積み重ねによって変化します。 そして一度整った肌は、服を変えても、 場所を変えても、常にその人の印象を支え続けます。   ここで重要なのは、 肌は資産化する美しさであるという点です。  ○キメが整っている ○透明感がある ○トラブルが少ない こうした状態は、メイクを薄くしても成立し、 むしろ「ナチュラル=上質」という評価につながります。 美しい肌に値段を付けるとしたらおいくら万円になると思いますか? OEM 開発の現場でも、売れ続けるブランドは例外なく、 肌そのものの質に投資している設計になっています。   3. 髪は清潔感と年齢印象を左右する   そして見落とされがちなのが、髪です。 実は、年齢印象に最も影...

化粧品の法定表示について

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化粧品表示はただの意匠ではなく「法令事項」です。 化粧品の容器や外箱に記載する表示内容は、「化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則」および薬機法に基づき、表示すべき事項や表現方法が細かく定められています。 表示ミスは、ブランドの信用問題に直結します。開発において表示内容の決定は非常に重要な工程です。   表示が義務付けられている主な項目 化粧品には、以下の表示が必要です。 ①      販売名 ②      種類別名称 ③      製造販売業者の氏名または名称・住所 ④      お問い合わせ先 ⑤      内容量 ⑥      全成分表示 ⑦      製造番号または製造記号 ⑧      使用上又は保管上の注意 ⑨      リサイクル表示 ⑩      原産国   記載順・文字サイズ・視認性・表現方法までルールがあります。 また 3 年以上品質が安定しない化粧品は消費期限の記載も必要です。   よくある表示トラブル   OEM の現場で実際に起こりやすいのは、次のようなケースです。 ・成分名の表記ミス ・キャリーオーバー成分の誤解 ・効果効能の薬機法 NG 表現 ・ロット番号漏れ     パッケージの設計について 表示設計は、処方・容器・販路と密接に関係しています。   たとえば、 ①      遮光性が必要な成分を透明容器に入れる ②      精油を使用しているのに適切な注意表示がない ③      外箱に記載すべき事項が容器に収まらな...

化粧品の成分表示

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成分表示とは、製品に含まれている原材料等を消費者にわかりやすく示すための表示のことです。化粧品の表示にはガイドラインがあり、薬機法(旧・薬事法)に従って表示してください。   1.        表示する位置・方法 直接の容器又は直接の被包に記載します。被包とは一般的に化粧箱と呼ばれているパッケージのことです。 2.        成分名 法文で記載し、原則として日本化粧品工業連合会の化粧品の成分表示名称リストにある表示名称を使用します。一部例外がありますが、それについてはお取引のある OEM 会社に問い合わせしてください。表示名称は、 INCI 名をもとに作られており、表示名称リストにない新規の成分は、まず INCI 名を取得することになります。 INCI 名⇒化粧品原料国際命名法( INCI : International Nomenclature of Cosmetic Ingredient )に基いて作成された化粧品成分英語名称で、国際的に使用されている命名法です。 3.  成分表の順番  配合量の多い順に表示します。一般に、水などの基剤になる成分にはじまり、着色剤・香料が後半に表示されることが多いです。 1 %以下の成分は、順不同に表示できます。 1 %以下の中でも着色剤・香料を順不同で最後の方に記載されている例も多いです。 4.  文字の大きさ 文字はお客様が見やすく表示してください。全成分表示の文字の大きさは条件により異なる場合があるので、 OEM 会社に確認するのがおすすめです。 7 ポイント以上で表示することが望ましく、 7 ポイント以上の表示が困難な場合にも 4.5 ポイント以上で表示することをおすすめします。   5. キャリーオーバー キャリーオーバー成分は、全成分表示に表示する必要がありません。 今回はキャリーオーバー成分の正しい理解について深堀いたします。 表示しなくていいからこそ、気を付けてください。   じつは化粧品 OEM のご相談で、意外と多いのが 「この成分は表示しなくてもいいのですよね?」というご質問です。 ここで正し...